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What You’ll Get
この記事を読み終えたとき
- 心の痛みと脳の繋がりを、今までより意識するきっかけになります。
- 「共感 疲れる」「話を聴く 疲れる」が起きる理由の一因を知る機会になり得ます。
- 休むタイミングと休むために必要なことを考える機会になり得ます。
このテーマをもう少し考えてみたくなった方に向けて、最後に関連する本を3冊ご紹介します。
ご興味のある方は、ぜひご一読ください。
人の話を聴いたあと、どっと疲れる日
相談を受けたあと
頭が重い
家に帰っても
言葉が残る
眠る前に
場面が再生される
こういう日は
自分の調子のせいだと思いやすいですね
でも
別の見方もできます
こんなモヤモヤ、ありませんか?
話を聴くと疲れる?
相手の苦しさが移る気がする
胸の奥が痛くなる
余裕が消える
共感しただけなのに、こころが消耗する
それでも
距離を取りすぎるのも違う気がする
この揺れが
いちばん辛いところです
もう一歩踏み込むと見えてくること
痛みは
体だけの話ではないと言われます
仲間外れや拒絶などの出来事で
脳の反応が「身体の痛み」と重なる部分がある。
そんな研究が報告されています(Eisenbergerら,2003)
さらに
他人が感じている痛みを見たり想像したりするときも
似たネットワークが動くことがあります(Singerら,2004)
ここで一つだけ注意です
心の痛みが、そのまま身体の痛みと同じという意味ではありません。
ただ「一部重なることがある」との理解がより適切です(Singerら,2004)
だから
「話を聴く 疲れる」は
気のせいではないかもしれず、
気合いが不足しているというわけでもないようです。
「共感 疲れる」、「話を聴く 疲れる」が起きる理由
話を聴くとき
私たちは頭の中で、相手の状況を組み立てます
言葉を追う
表情を読む
次の言い方を考える
自分の感情も動く
この作業は
見えにくいですが、意外とエネルギーを使います
だから疲れる
それは自然なこととして起きます
ここでの結論はシンプルです
疲れたら休んでいい
回復の時間を入れていい
ここまでは、極々当たり前の話とも言えます
でも、ここまで記事を読んでいただいた方は、
その疲れの背景を一歩、より詳しく知っていただけた状態と言えます。
相手の痛みを想像するだけでも、自分も一部の痛みを負う。
だからこそ、まずはそういうことが起こり得るのだ、
と知っておくことが大切だと思います。
そんな前提知識があると、「休み方」も上手になりますよ。
でも、
もし眠れない日が続く
仕事や生活が回らない
頭の中で場面が何度も流れて止まらない
そんな時には、専門機関へ相談する勇気も必要になります。
迷うならば、まずは身近な親身になって聞いてくれる人に相談してみてください
今日から試せる小さな一歩
- まずは、聴くことのみでも心の痛みや疲弊が生じることを理解する。
- 長時間、聞き過ぎず、「大切な話だからこそ、時間を決めて聞きたい」という申し出をしてみる。集中が切れた状態では、よい聴き手にはなれない。
- 意識的に、余暇・趣味の時間でリセットしている感覚を味わう。
- 「こころのメモ帳」として、気持ちをメモして外に置いてみる。
- こちらのおススメ書籍などを活用して、色々な角度から理解し、状況を冷静に眺め見てみる。
- 休肝日があるように。週に一回だけ、話を聴かない曜日や時間帯を予定に入れてみる
Summary
- 心の痛みは、脳の反応として身体の痛みと重なる部分があると言われる(Eisenbergerら,2003)
- 他人の痛みへの共感でも、似たネットワークが動くことがある(Singerら,2004)
- ただし心の痛みが、身体の痛みと同一という意味ではない(Singerら,2004)
- 「共感 疲れる」「話を聴く 疲れる」は、見えない作業量が増えたサインかもしれない
- 小さな区切りと小休憩が、回復のきっかけになりやすい
心理学を学んできた立場から選ぶ、
あなたへの書籍3選
参考・引用
- Eisenberger, N. I., Lieberman, M. D., & Williams, K. D. (2003). Does rejection hurt? An fMRI study of social exclusion. Science, 302(5643), 290–292.
- Singer, T., Seymour, B., O’Doherty, J., Kaube, H., Dolan, R. J., & Frith, C. D. (2004). Empathy for pain involves the affective but not sensory components of pain. Science, 303(5661), 1157–1162.

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